2013/07/04

7/3本ゼミ

7月3日のゼミでは、
4限にディベート、5限に三年生による輪読を行いました。

輪読では、椿、土井、及木がプレゼンテーション通して以下の論文を要約し、議論の発展を試みました。

数学学習と大学教育・所得・昇進」(浦坂、西村、平田、八木、2002)

数学学習が個人の仕事や学業のパフォーマンスに影響をもたらす可能性があることを、経済学部出身者のうち数学受験した人、してない人のデータを利用した実証分析により明らかにしています。
しかしこの研究においては、数学受験を選択する人たちが、もともと備えている素質の影響は排除しきれていませんでした。
また、この論文では数学学習が親の学歴の影響を相殺することから、「階層相続」を避ける手段になるという主張もなされています。
この点に関して太田先生からは、
「親の属性が子に与える影響として、IQなどの遺伝的な要因は無視できない。もし、数学受験を選択することに、先天的な知能の影響が働いているとすれば、数学受験の有無が親から受ける影響の効果を吸収したために、親の学歴の影響が解消されたように見えたにすぎないかもしれない。」
との指摘がありました。


ディベートでは、「採用試験で企業が学歴を問うことに賛成か、反対か」というテーマで、
4つのグループに分かれトーナメント形式で対戦しました。
論理性や主張を分かりやすく正確に伝える力、根気など
あらゆる能力がディエートでは試されることをゼミ員一同実感しました。
また、初めてのディベートということで改善点も多く見つかり、
公平かつ勝敗の決めやすいゲーム設計の必要性を感じました。
ディベートは今後も続けていく予定です。